そういえば。

23歳の時、春だか、夏だか秋だか

兎に角別府杉の井パレスというおーきな大きな温泉施設があり、そこの何周年記念のイベントに2カ月間呼ばれました。勿論劇団から派遣された訳ですが、思い出しても面白かったと記憶しています。

杉の井パレスはホテルは勿論のこと隣接している施設が大きくてびっくり。3000人収容の劇場。舞台は回り舞台まで完備していて、本格的にでした。また、客席は椅子ではなく座敷があり和テーブルに座布団、灰皿にお箸、お茶碗に急須、至れり尽くせり、客席の外周部にある屋台のラーメンや弁当、ビールジュースなど自分で運んできて座敷でワイワイいいながら食べる。いまは日帰り温泉施設が当たり前ですが、昔は温泉に入って浴衣になって、ショーを見ながらおでんをつまむなんて施設がなかったんですね。3000人が座れる座敷ですよ。劇場では毎日毎日昼夜公演があるわけです。土日には芸能人のゲストが生バンドで歌う。超満員の会場は熱気ムンムンでした。

私はメインの無法松の一生の演劇の準主役でしたから、公演が終わり楽屋から出るたびにサイン攻めにあい、勘違いしてしまいそうになりましたね。

むしろ、従業員の若い女性は東京から来た俳優さんがキラキラして見えたのかもしれませんね。

なんってったって劇場の入り口の上には1メートル四方位の修正された写真が貼ってありましたからね。凄い事になるわけです。

芝居が終わると音楽ショーがあり最後は宝塚のように全員で鈴をならし歌い踊り、幕がしまるといった流れになります。平日は昼夜2回公演、土日は11時、2時、6時と3回公演になり若い私でもヘロヘロになってました。杉の井パレスの専属俳優さんやダンサーさんが30人くらい。勿論スタッフも自前で音響、照明、大道具さん小道具、衣装、床山さん(時代劇のカツラの管理)、舞台監督さんが優しかったなあ。

ゲスト出演者も10人位いて3人の相部屋でした。みんなあっという間に仲良くなり2カ月後には、帰りたくないのでゲストメンバーで由布院の温泉巡りをして楽しく過ごしました。

もういまでは劇場はないらしいのですが、別府温泉の高台にある杉の井パレスのジャングル風呂はデカかった。本当に大きな温泉でしたね。